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大地震後に住み続けられる住宅を考える

木造住宅に免振装置を採用しませんか?

元旦に能登半島地震が起きてしまいました。
まだまだ現地はインフラの復旧も途中で、不自由な暮らしをされている方も大勢おられます。亡くなられた方のご冥福を祈念するとともに、被災された方々の一刻も早くの日常を取り戻されることを願っております。

この日本、阪神淡路大地震、東北地方太平洋沖地震、熊本地震や今回の地震、危惧されている南海トラフ地震など、地震対策は絶対に必要であると、建築関係者として改めて実感しています。
ただ、未だに続く余震を考えると、もう建築基準法を満足する程度の耐震性能のみでは、倒壊しないまでも生活していけない程度の損壊する可能性は高く、被災後も落ち着くまで住み続けられるだけの措置は、家族を守るうえでも必須ではないかと思えました。

すぐに考えられることとして、
・耐震等級3(許容応力度計算によるもの)
・軽い屋根にする
がありますが、確かに余震を含めて一定の効果があります。
熊本地震でも新耐震の2000年基準(平成12年基準)の有効性とともに、耐震等級3は被害が少ない結果でした。
これでも十分効果はあると思います。
ただ、確実に構造躯体が地震動を受けているので、柱梁仕口や耐力部材の余力は間違いなく低下しています。2800ガルもの地震動をさらに繰り返し受けたら、どうなるかはわかりません。

地震力に対して抵抗する構造として、
・耐震構造
・制振構造
・免振構造
近年はこの3種類が多いです。

Weblio辞書より画像引用

それぞれの特色を書いていくと、

・耐震構造
建物の強度で地震力に耐える。最も一般的な構造。部材の変位が塑性域に至る場合は損傷が蓄積される。

・制振構造
建物の揺れを制振部材で打ち消したり吸収したりする。
ビルだと大きな移動するおもりを最上層や中間層に置いたりして建物の逆変位に動かして揺れを打ち消す。
木造建物のダンパー筋交いなどもこれに分類できるが、ダンパーが効く変位まで変形すると木筋交いや面材は破壊されているはずなので、壁量には見込まず余力として考えるべきだと思っています。

・免震構造
主に建物の地盤と基礎の間にゴム積層やオイルダンパー、鉛ダンパーを入れ、地面の揺れを建物に伝えづらくする。主にRC造やS造に用いられることがある。ダメージが蓄積されるダンパーの場合は、地震後に交換するなどのメンテナンスが必要な場合がある。住宅にはあまり用いられなかった。

こんな感じだと思います。
コスト的には、
免震構造>制振構造>耐震構造
のようになりますが、最も望ましいものは免震構造だと考えています。
木造建物に地震周期が合いやすい、キラーパルスなどの影響も最小限で済むようになります。
これを実現できれば、揺れだけで考えれば建物には損傷は生じず、インフラが断絶したとしても避難所に行く必要はあまりなく、住み続けることができます。
ただ、従来型のものはコストがかなりかかります。
単純に考えれば、地盤と基礎を切り離せばいいのですが、法律上、基礎は地盤に有効に荷重を伝えることと、木造の場合は基礎に土台を緊結しなければならないので、木造に対して認定を受けている部材でないと使用は困難です。

ただ、少ないながらも木造に対して使用可能な部材もあります。
現在注目しているものが、土台の上に床桁組をし、その間に免振装置を入れるもの。
設備系や玄関の納まり、免振のための敷地クリアランスなど、従来からの家づくりとかなり違うところが多いので、いろいろと考えていかなくてはなりませんが、比較的低コスト(300~400万円ぐらい)で実現可能で、かなり有効なものではないかなと考えています。
建築基準法の施行令の構造規定から外れてしまうので、構造適判は必要なようです。そのため、設計に少々お時間はかかります。

導入を検討している建て主様、ビルダー様がいらっしゃいましたら、ご協力できるかと思います。
ご検討いただけるようでしたら、是非ともお問合せ下さいませ。